『WHAT COLOR?(このいろなあに)』絵本の色4…基本色彩語の話
2006.12.23
【『WHAT COLOR?(このいろなあに)』絵本の色4…基本色彩語の話】
このカード絵本は、グラフィックデザイナー駒形克己さんが「わが子と遊ぶためのコミュニケーションツール」として形にしたものだそうです。
2年前の夏。(財)日本色彩研究所・色彩教育研究会の勉強会の席に、特別ゲストとして駒形さんがいらしていました。
私は一聴衆として講演を聞かせて頂いたのですが、自分の手元にあるカードは1991年の第1刷のものですから、手に入れてから実に十数年後、偶然にも作者にお会いし「カード絵本誕生のきっかけ」を知ったということになります。
このカード、12枚(12色)がセットになっています。
「赤・ピンク・オレンジ・茶色・黄・緑・青・紫・白・灰色・黒」の11色+黄緑です。
なぜこんな紹介をするの?という声が聞こえてきそうですが、上記11色は「基本色彩語」といって「現代日本語において色を認識するために必要な色のカテゴリー」なんです。
「色名(color name)に詳しくなくても生きて行けるが、色彩語(color term)を知らないと日常生活で困る」と言えば分かりやすいでしょうか?
子どもは成長のプロセスで、言葉と経験を通して「基本色彩語」を習得していきます。
カードは三つ折り形式で、開くたびに「パッ」と表情が変わるのがおもしろい!!
最初は【ピンクの○】⇒カードを片方開くと【さくら】⇒さらに開くと【もも】
「基本色彩語」をとうの昔にマスターしている私たちがこのカードを開くと、どんな感じがするのでしょう??
自分の想像とカードの絵柄が一致している事に喜びを感じたり、密かな期待を裏切られて妙に関心したりします。
ちなみに…私が一番気に入っているのは「白」のカードなのですが、みなさんは「白」と聞いて何を想像しますか?
この答えは次回のコラムにて。
※駒形克己さんの本はONE STROKEから出版されています。取り扱っている場所が限られているため情報としてURLを記載しておきます。ご興味のある方はどうぞ!
http://www.one-stroke.co.jp/