オランダのデ・ステイル■▲●赤・黄・青の話〈2〉

2008.03.25

オランダのデ・ステイル■▲●赤・黄・青の話〈2〉

【画像左】モンドリアンのポスター(市販品)
【画像中央】リートフェルトがデザインした椅子…レッド&ブルーチェア(こちらも市販されています。ちゃんと座れますが、実用品というよりは芸術品)
【画像右】リートフェルトによるシュレーダー邸(この建物は1924年に完成したものですが、今もオランダのユトレヒトに実在しています)画像はその紙模型

ミッフィーちゃんの作者ディック・ブルーナさんも大きな影響を受けた、デ・ステイルって何でしょう?

画家モンドリアンのポスターや建築家リートフェルトのレッド&ブルーチェアはデ・ステイルの概念を世に紹介するアイテムとしてすっかり定着しているようです。

デ・ステイル(DE STIJL)とは、ドゥースブルフが主宰したオランダの前衛的な抽象芸術運動のグループのことです。

デ・ステイルはオランダ語ですが、これをそのまま英語に直すとザ・スタイル(THE STYLE=様式)となります。…が、ザ・スタイルとは呼ばれず、日本においてはデ・ステイルとカタカナで表記されます。

このグループの活動期間は1917年〜1931年までの約15年間。その間『デ・ステイル』と名づけられた機関紙が定期的に刊行され、彼らの活動概念は諸外国にも知られるようになりました。

では、デ・ステイルの活動概念とはどのようなものだったのでしょうか。
簡単にまとめてみると、
※生活と芸術の統合を、画家と建築家の共同制作によって実現しようという理念をもっていた。
※その表現方法は垂直線、水平線、三原色(赤・黄・青)および無彩色という、極めて単純化された構成要素を限定的に用いたものであった。

デ・ステイルの活動は、ドゥースブルフの死によってあっけなく終焉してしまいますが、その後もさまざまな形で20世紀のモダニズム運動に影響を与えました。

↓テレビ東京『美の巨人たち』でリートフェルトのレッド&ブルーチェアが紹介された事があり、こちらからご覧になれます。
『美の巨人たち』リートフェルト・レッド&ブルーチェア

参考文献 『DE STIJL』…セゾン美術館にて1997年12月〜1998年2月に開催された展覧会「デ・ステイル〜20世紀モダニズムの起源−オランダ新造形主義の美術と建築〜」の目録

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