【色名クイズ】その1
2008.05.15
↑左から順に、緋色(ひいろ)・香色(こういろ)・焦茶色(こげちゃいろ)
※色見本はモニター環境により正確な色再現が難しい場合があることをご了承ください。
(^o^) ちょっと息抜き 【色名クイズ】 その1
平安時代に、人を思う「思ひの色(おもいのいろ)」と呼ばれた色は、次のうちどれでしょう?(答えは本コラムの末尾に掲載)
1、緋色(ひいろ)
2、香色(こういろ)
3、焦茶色(こげちゃいろ)
今日(2007,1,28)高齢者デイケア施設でカラーワークショップをして参りました。毎回60分ほどの時間を頂いて、その季節と関連した色彩のワークショップをしています。
毎回テーマを考えて資料を作り、材料(クレパス・絵の具・粘土・カラーカードなど)を人数分準備して当日を迎えます。
ところが(!)今回は本当にギリギリまで「ネタ」が出て来なかったのです。
「う〜ん。どうしよう。何しよう…」
「1月だけど、今さら お正月のテーマってちょっと遅すぎるし…」
「節分や立春はどうかな? カラーで何ができるかなぁ。。。」
(注:これは3人の会話ではなく、すべて私の心の中での自問自答です)
「いよいよ明後日」という切羽詰まった時、別の仕事をしている途中で、ひらめきの神様(?)が降りてきて (^-^) 一瞬にして『色名クイズ』ができあがりました。今回はそのうち評判が良かった3問をこちらでご紹介します。
※このコラムは『コトパラ〜色の世界へようこそ!!』ブログ上で、2007年1月にご紹介したものです。今回、デイケアでの活動をまとめてご紹介するにあたり転載しています。
■■■クイズ(1)の答え■■■
答えは…1、緋色(ひいろ)
この色は平安時代に「思ひの色」と呼ばれました。当時は人を思う(恋する)気持ちを、仮名で「おもひ」と書き表していました。
おもひのいろ=ひいろ=緋色、というわけですね!
同時に緋色(ひいろ)はその発音から「火」を連想させたため、火のように燃える熱い恋心を表すにはうってつけの色だったのです。
ブログには書き込みができるのですが、見事当ててくださった方が結構いて、びっくりしました!!
緋色は本来、茜染めの濃い色のことでしたが、江戸時代には支子(くちなし)で黄色く下染めした上に、蘇芳(すおう)を掛け合わせて染める方法が主流となりました。このように、同じ名前で呼ばれる色も時代によって染色方法が異なることがあります。
ちなみに…2番の香色(こういろ)は、香木(こうぼく)である丁子(ちょうじ)を使って染めた薄い茶色です。いかにも風雅な名前ですね。
丁子の英名はクローブ。古くは生薬として多く使われ、現在でもスパイスとしては比較的ポピュラーなものです。アロマテラピーでもクローブのエッセンシャルオイルが使われるので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。