「配色センス」を磨くには…〈前編〉
2011.07.08
パーソナルカラー診断にお越し頂いたお客様から、
「配色について何か良い本があれば紹介してください」
というご依頼をいただきました。
「似合う色は分かったけれど…
それをどう組み合わせれば良いのかわからない」ということなのですね。
「配色センス」の習得は
「語学」の習得に似ていると私は思っています。
たとえば日本という国に生まれ
赤ちゃんの時から毎日毎日シャワーのように日本語を聞いていれば、
私たちはごく当たり前に日本語を話すことができるようになります。
これを配色に置き換えて考えてみると…
折に触れ「良いものを意識して見る」「ステキな配色に触れる」ことで、
ある程度センスを磨くことができるのではないでしょうか?
もちろん、書店に行けば
「配色のルール」について解説された本もたくさん出ています。
…が、ルール(文法)をいくらたくさん覚えたとしても、
実際にそれが使われている現場で、生きた実例を学ばなければ、
決して意のままに色を組み合わせることはできません。
本当に、語学の習得と似ていますよね!
たとえばエルメスのスカーフカタログなどは
私にとっては本当にありがたい「生きた配色集」であり、
検定試験の教科書のような理路整然とした説明はどこにもありませんが、
なぜか心に響くステキな配色とたくさん出会えます!
エルメスの場合、スカーフ(カレ)の一枚一枚にテーマがあり物語が存在するので、
カタログを見ながら「へぇ〜」と思うこともしばしば。
たとえばある年の秋冬には「セピア・シリーズ」というコレクションが発表され、
この色をテーマに15種類ものスカーフが作られました!
(以下、カタログ文章より部分抜粋)
セピアは、イカ墨から作られる有機顔料。
黄金がかった褐色で、昔の写真にも見られる、味わい深い色調です(中略)
ここでは、描かれているそれぞれの柄に特別の敬意を表して、
5つのスカーフをご紹介します(後略)
セピアというひとつの「色」をテーマとして、
専属デザイナーそれぞれが独自のイメージをふくらませる。
そこからストーリーが生まれ、スカーフの図案が描かれる…
そこには、単なる「色」を超えたステキな世界が存在しています!
話を元に戻しますと…ご質問を頂戴したお客様には、
できるだけ豊富な実例が掲載されている、
わかりやすい文法集を一冊ご紹介させて頂きました♪
<話が長くなりそうなので…後編につづく、とさせて頂きます>
今日もお読み頂き感謝申し上げます。