《実りの色10最終回》 浅葱色(あさぎいろ)
2008.10.28
《実りの色10 最終回》 浅葱色(あさぎいろ)
◆藍で染める青系統の色は、その染め上がりの色の濃さにより、さまざまな名前で呼び分けられてきました。
◆以前このシリーズで【藍色】をご紹介した際に触れましたが、藍の瓶(かめ)をちょっと覗いたくらい、つまり糸や布を藍の染料に一度くぐらせた程度の最も薄い藍色が【瓶覗(かめのぞき)】、さらに何度か染め重ねた段階の色を【浅葱(あさぎ)】と呼びました。
◆更に藍の色が濃くなると【縹(はなだ)】→【藍(あい)】→【紺(こん)】と、その呼び名も変化していきます。まるで出世魚のようですね。
◆さらに申しますと、浅葱色も更に細分化されて呼び分けられていました。こちらの色見本よりも薄い浅葱は水浅葱(みずあさぎ)または薄浅葱(うすあさぎ)と呼ばれ、これよりもやや濃くなると濃浅葱(こきあさぎ)となります。
◆今回のグリーティングカードに使用した家紋は「子持ち亀の丸」という、おめでたくも可愛らしいものです。藍色の時に「夕浪兎」の紋を使ったこともあり、縁起の良い生き物で統一しました。