【その2/サヴォア邸】偉大な建築家、ル・コルビュジエの色
2011.08.07
コルビュジエが1931年と1959年の二度に渡り、
色見本帳を刊行していたことは驚きでしたが…ここでまた新たな疑問が。
「コルビュジエの建築物の一体どこに、
こんなにカラフルな色が使われたのだろうか?」
家族は建築関係の仕事をしておりますから、
これはもう素直に尋ねるしかありません。
尋ねたら、現地で撮ってきた写真のデータ一式を貸してくれました。
莫大な数の写真の中から、「サヴォア邸」とマルセイユの「ユニテ・ダビタシオン」を発見しましたので、今回は、それらを色彩の視点からご紹介させて頂きます。
まずは1931年に竣工したサヴォア邸(別荘としての一般住宅)
「近代建築の五原則」(ピロティ・屋上庭園・自由な平面・水平連続窓・自由な立面)をすべて体現し、コルビュジエの代表的な作品の一つとされています。
こちらの建物は、カラー関連のお仕事をされている方もご存じなのではないでしょうか?
そうです!
東商のカラーコーディネーター検定試験2級公式テキスト、
近代デザインと色彩の項目で出てきました(2011年現在)
以下、公式テキストより一部抜粋
【…1920年代、彼は「白い箱」を次々に建築する。(中略)特に「サブォア邸」は「白い箱の時代」の見事な傑作であり、コルビュジェの基本的な理念である「近代建築の5原則」の集大成といえる建築である。
しかし1930年代以降、彼はしだいに「白い箱」から脱却し、形態ディテールを強調するとともに、多彩な色彩を採用した表現主義的建築に回帰していく。マルセイユの「ユニテ・ダビタシオン」では、赤、黄、青のパーティションやドアをカラフルに採色し、…(後略)】
サヴォア邸、外観は確かに白い箱ですが…
内部はご覧のとおり。
外観からは伺うことのできない光と色の空間が、そこには広がっていたようです。
※次回は1952年に竣工した
マルセイユのユニテ・ダビタシオン(集合住宅)をご紹介予定です。
※アメブロに掲載したコラムでは
今回7枚の画像をアップしております。宜しければご覧くださいませ。
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