カラーユニバーサルデザインについて考える〈その2〉

2009.09.06

カラーユニバーサルデザインについて考える〈その2〉

◆左(画像1)は一般的な色の見え方
◆右(画像2)はP形の色覚をもつ人の色の見え方

カラーユニバーサルデザインについて考える〈その1〉でお伝えしたように、世の中にはさまざまな「色覚特性」をもつ人がいます。

数年前、日本色彩学会・パーソナルカラー研究会が主催した講演会で、NPO法人・カラーユニバーサルデザイン機構の伊賀公一先生のお話を伺う機会がありました。

一連のお話の中でとてもびっくりしたのが、「P型やD型の色覚をもつ人は、[かわいいピンク]というのがよく分からない」というものでした。

つまり、「パステル調のピンクと水色の区別が難しい」ということなのですが、試しに、パソコンの色覚シミュレーターソフトで変換してみたのが上の画像です。いかがでしょうか?
(注:こちらの画像は、あくまでもシミュレーションなので、実際の見え方とは異なる場合があります。また、P型やD型の人も、色の見え方にはそれぞれ個人差があることにご注意ください)

しかし、色の区別がつかないからといって「色の美しさ」を感じないのかといえば、そんなことはなく、[生命力溢れる美しい花を見れば、やはり「きれいな色」だと感じる]というお話がとても印象的でした。

(注:今回の画像は、当時の公演会と直接の関係はありません。私の手元にあった画像を、一つの例として、このコラムに掲載しています)

あ、そういえば、ユニクロのTシャツやカットソーのタグには「Dark Brown」「Red」などのように、すべて色名が記載されているのをご存知でしたか?
あのような表示は、色を選んだり、選んだ色を確認する際、とても役に立つのだそうです!

カラーデザインやカラープランニングに携わる人は、必要に応じてカラーユニバーサルデザインに関するさまざまな配慮や工夫を行う必要がありそうです。



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