地名に由来する色「新橋色」〜ゆりかもめ駅巡り【1】
2008.12.13
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地名に由来する色「新橋色」〜ゆりかもめ駅巡り【1】
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新橋〜豊洲を結ぶ『ゆりかもめ』は、途中お台場や国際展示場などを経由するためか、その利用客はビジネスマンから旅行客まで多種多様です。
意外と知られていないのですが、『ゆりかもめ』には駅ごとにテーマカラーと文様が決められています。駅に特色をもたせる役割と、日本に古くからある伝統文様をデザインに用いることで心の和む駅にしようというコンセプトなのだそうです。
各駅のホームには、文様の由来を解説したボードが掲示されています。
ホームドア両サイドのガラスにも、美しい彩色が施されていて、とてもきれいです。
今回は、同業のお友達と『ゆりかもめ』色彩ウオッチングに出かけ、16駅すべて見てまいりましたので少しずつご紹介させていただきます。
では、新橋駅から出発しましょう!
【新橋駅】の文様は【柳縞(やなぎじま)文様】
柳の葉を抽象化して縞模様にしたもの。意外なことに駅の解説ボードには「柳は古くから縁起の良い陽木として親しまれていた」という説明がありました。柳というと「おばけ」という発想になってしまう私としては、また一つ貴重なことを学習しました。
テーマカラーはその名もズバリ【新橋色(しんばしいろ)】
色については特に解説が見当たらなかったので、少しだけ解説させて頂きたいと思います。
江戸が東京になって間もない頃、政治家や実業家たちが利用する料亭が繁盛したのが現在の新橋界隈。新橋の芸者衆が好んで着た着物の色が、化学染料で鮮やかに染めた、この新橋色だったのです。新橋色を「金春色(こんぱるいろ)」と呼ぶこともありますが、これも、芸者の置屋があった金春新道という地名に由来するもので、今も銀座には「金春通り」という通りの名前が残っています。
〈次回コラムにつづく〉