《縁起の良い色2》招き猫のいろいろ

2007.12.29

《縁起の良い色2》招き猫のいろいろ

招き猫といえば商売繁盛・千客万来の願いを込めて飾られる縁起物です。商売を営んでいるお宅には大きな招き猫が居る確立が高いのですが、一般家庭では貯金箱の役割も兼ねた小さなサイズの招き猫のほうが棲息率は高いようです。

この招き猫、右前足(向かって左)を上げている猫は「財産」を招き、左前足を上げている猫は「人」を招くといわれています。

色に関してみてみましょう。
昔から最も一般的な白い招き猫は招福のご利益があるとされています。また、金色の猫は金運を招き、黒い猫は厄除け、赤い猫は病除けの効果があるとされています。白・金・黒・赤の4色は昔から伝統的に存在している招き猫の色なのですが、最近ではピンクや緑、青、黄色などの招き猫がお目見えするようになりました。ピンク猫は恋を招き、緑の猫は安全、青色は学業成就、黄色の猫は縁結びまたは人脈を広げるご利益があるのだそうです。

招き猫の由来については全国各地に幾つかあるようなのですが、近いところで東京・世田谷区の豪徳寺(ごうとくじ)に行ってきました!(画像:左)
このお寺は、招き猫と井伊直弼のお墓があることで有名です。

《招き猫の由来》
その昔、彦根藩二代目藩主・井伊直孝が鷹狩りの帰りに豪徳寺の門前を通りかかった時のことです。和尚さんの飼い猫が手招きをしたので、いぶかしく思いながらも寺に立ち寄ることにしました。お茶を頂きながら和尚さんの説法を聞いていると、夕立が降り雷が鳴りました。井伊直孝は猫のおかげて雷雨をしのげた事を喜びました。そして、このご縁を大切に考え豪徳寺を井伊家の菩提寺とし、多くの田畑を寄進したそうです。
それまで貧寺だったこのお寺は、猫の手招きのおかげで運を拓いたわけです。この猫の死後、和尚さんはこの猫のお墓を建て、姿形をつくり『招福猫児』と名づけたそうです。
※参考文献…豪徳寺・招福猫児の由来リーフレット
※井伊直弼はこのお話に出てくる直孝の子孫にあたります。

私も招き猫と絵馬をいただいてきました。(画像:中央)
この招き猫に願いをかけてそれが成就した時、豪徳寺・招猫堂の脇にある祠にご返納するとさらなるご利益があると言われています(画像:右)。ぜひともご返納しに来たいものです!

ちなみに…豪徳寺の招き猫はすべて右前足を上げています。これは、武士にとっては左手が不浄の手であるという理由からだそうです。また、色は白だけとなっています。

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