【今月のお菓子・1月】縁起の良いお菓子
2008.01.02
【今月のお菓子・1月】縁起の良いお菓子
ひと月に一度、その月にちなんだおやつを、色彩と結びつけてご紹介しようという試みです。(ちょっと無理があるかな?)…いや、試みてみようと思います(笑)
画像は、お正月ということでお取り寄せした「縁起の良いお菓子」2種類です。
一つめは、静岡県 箱根・鯛ごはん懐石『瓔珞』オリジナルの鯛のお干菓子。和三盆糖の自然な色あいが、鯛らしさを引き立てています。
もう一つは山形県 鶴岡・まるやま『からからせんべい』。
からからせんべいは小麦粉に黒糖で甘みをつけた素朴な味で、三角形のおせんべいの中から、紙に包まれた民芸品や小さなおもちゃが出てきます。中身はいろいろなので、みんなで一緒に食べると楽しいのです。
これらのお菓子は、特別な色を付けず【素材の色】が生かされているというところに、その良さがあるのではないかと思います。
■■■■■■■■■■ちょこっと色彩学(^o^)【素材の色】生成り色と練色■■■■■■■■■■
【素材の色】という意味をもつ色名としては「生成り色(きなりいろ)」が筆頭に挙げられます。「生成り色」には自然のままの繊維の色という意味があり、木綿や麻など天然素材の色をあらわす言葉です。
また同じ繊維でも染色していない絹は「練色(ねりいろ)」と呼ばれます。繭から取られた生糸(きいと)は、空気に触れると酸化して表面が固くなります。昔はこれを手作業で精練していました。この作業を「糸を練る」といい、練色の色名はここに由来しています。
日本の色は、糸に植物染料で色を染め付けたものがルーツになっている場合が多いので、【素材の色】というと糸の色になるのでしょうね。色名は文化を表すと言われますが、「小麦色」は英名Wheatを訳したもので、いわば舶来の色名といえます。
当HP『色名辞典』無彩色のページで色見本をご覧になれます