帆掛け舟?それとも…リンゴ?〜ゆりかもめ駅巡り【4】
2008.12.21
【画像左:船の科学館駅/中央:テレコムセンター駅/右:青海駅】
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帆掛け舟?それとも…リンゴ?〜ゆりかもめ駅巡り【4】
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【船の科学館駅】は【帆掛け舟(ほかけぶね)文様】、色は【海老茶色(えびちゃいろ)】
船の科学館駅に到着した瞬間、「あ!この駅はリンゴ模様だ」と思ってしまいました。一緒にまわっていた友達もほぼ同時に「かじったリンゴ♪」と言っていました。皆さんはいかが思われましたか?
本当は『船の科学館』にちなんだ帆掛け舟(ほかけぶね)の文様です。良く見ると舟の間に波が描かれています。
駅の解説ボードによると、帆掛舟は海の向こうから富を運んでくる、おめでたい文様。
そういえば、七福神が乗っているのもこの帆掛け舟ですね。
色について…海老茶色(えびちゃいろ)は伊勢海老の殻の色に由来する茶色です。えびいろといえば、古来は葡萄(えび)すなわち山葡萄(やまぶどう)の実の色のことでしたが、時代が下るにつれ、海老(えび)の殻の色とされるようになりました。時を経ても発音は変わらず、由来するものが変わったというおもしろい色名のひとつです。
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【テレコムセンター駅】は【蝙蝠(こうもり)文様】、色は【鳩羽鼠(はとばねず)】
「ん?これは何の模様だろう…」と思ったら、蝙蝠(こうもり)でした。
駅の解説ボードに書かれている文様の由来を読んで、16駅中最もびっくりしたのがこの文様。一部抜粋させて頂きますと【蝙蝠は読みが「子守」に通じることから、喜ばしい文様として江戸時代に人気があったようです…(中略)また、中国では蝙蝠の「蝠」が中国語の「福」の発音と同じであることから、幸福の象徴として…】世の中には知らないことがたくさんあるものだと改めて思いました。
色について…鳩羽鼠(はとばねず)とは、土鳩の羽に見られるような紫みをおびた灰色のことです。江戸時代は俗に「四十八茶百鼠」といわれるほど茶や鼠がもてはやされ、その頃にできた色名です。土鳩は公園や神社などでよく見かける、私たちにとって馴染み深い鳩。ということは、この色も伝統色でありながら、意外と身近な色ということになりますね。
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【青海(あおみ)駅】は【青海波(せいがいは)文様】、色は【瑠璃色(るりいろ)】
波を表す文様として比較的良く知られているものです。平安時代の舞楽の衣装に由来して付けられた名で、江戸の元禄時代に流行したのだそうです。
色について…鮮やかな紫みの青です。瑠璃(るり)は仏教において七宝のひとつとされている玉石で、ラピスラズリともよばれます。
※七宝… 金・銀・瑠璃・玻璃(はり)・蝦蛄(しゃこ)・瑪瑙(めのう)・珊瑚