最終回≪涼やかな色・夏の色10≫鳩羽鼠(はとばねず)

2011.07.13

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≪涼やかな色・夏の色10≫鳩羽鼠(はとばねず)

10回にわたりお付きあい頂きました≪夏の色≫シリーズも今回で最後となりました。

本日取り上げる鳩羽鼠(はとばねず)はとりたてて夏限定の色ということではありませんが、私たち日本人にとってごく身近に見られる色のひとつです。

◆公園やお寺さんなどに行くと、たくさんのハトに出会います。
 このハトは土鳩(ドバト)といい、もとは伝書鳩などとして飼育されていたハトが
 野生化したものだそうです。
 特別に飼われているわけではないのに…繁殖力が強いのですね!

◆鳩羽鼠(はとばねず)は土鳩の羽に見られるような、紫みの灰色です。

◆江戸時代は俗に「四十八茶百鼠」といわれるほど、
 茶や鼠の渋い色がもてはやされました。
 地味な色は、江戸庶民に「粋な色」として愛されたのです。

◆使用したハトのデザインは孔雀鳩という名称の家紋です。
 そういわれてみれば確かに、ハトの羽が扇のように広がっていて
 孔雀の羽を連想させます。


それにしても昔の日本人のデザイン感覚とはすごいものです。
どの家紋も、長い月日を経てムダが削ぎ落とされ、
自然界のさまざまなものが洗練されたかたちとなって生まれ変わっているからです!

自分の家の家紋については、
冠婚葬祭の時くらいしか意識することはありませんが…大切にしようと思います。



今日もお読み頂きありがとうございます。

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